鹿島は22日、茨城・鹿嶋市内で第18節横浜FM戦(25日・日産ス)に向けた非公開練習を行った。

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 「降格を1度も知らない」という唯一無二の共通点を持つ両者だが、置かれているチーム状況はまるで違う。

両クラブの勝ち点は、29も離れている。

 首位に立つ鹿島は7連勝中。横浜FM戦に勝利すれば、3連覇最終年の09年以来、16シーズンぶりの8連勝となる。

 横浜FMは最下位に沈み、ここまでの16試合で1勝のみ。21日に神戸に1―2で屈し、7連敗で鹿島戦を迎えることになった。

 鹿島・鬼木達監督には、油断も余念もなし。神戸戦での横浜FMの戦い方をチェックした上で「長いボールや速い攻撃を意識しているのかなというのはあったが、(それによって)もともと持っていた(強みの)部分が逆に出ている印象もあった。個の力があることは間違いないし、そこは注意が必要」とコメント。目標を残留に切り替えた横浜FMの“方針転換”が、逆に“原点回帰”へとつながっている部分もあるとの見方を示し、警戒心を示した。

 一方で自チームの状況についても、楽観はしていない。「『7連勝』と『7戦勝ちなし』は大きな違い」と手応えを示す一方、このうち6試合は1点差での勝利。紙一重の戦いを制する強さがあると言えば聞こえはいいが、相手を圧倒するだけの実力を示せているわけではない。

指揮官は「相手というよりも、今はまだ自分たちにフォーカスしてやる時期」と語り、トレーニングで精度を高めていく姿勢を強調。開幕から何度も口にしてきた「勝ちながら成長」の方向性で、16年ぶりの8連勝を目指す。

 両チームはともにJ創設時の10クラブ「オリジナル10」のメンバー。リーグ戦の通算成績は鹿島の35勝8分け27敗で、今回が33年連続71度目の対戦となる。

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